STF ILC向SRF技術開発
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電子ビームとレーザーパルスの衝突による高輝度X線の発生とその応用を目指す 文部科学省の委託研究「超伝導加速による次世代小型高輝度光子ビーム源の開 発」により実施したものを、略して「量子ビーム技術開発」と呼んでいます。これには最 先端の光高周波電子銃と2台の超伝導加速空洞を用いた電子線形加速器が開発 され、これにより20 MV/m以上の高電界による大強度電子ビームの加速に成功、4 枚ミラーで構成するレーザーパルス蓄積装置内のレーザーとの逆コンプトン散乱に より、29KeVのX線生成に成功しました。これらの光高周波電子銃と2台の超伝導加速 空洞を内包したクライオモジュールは、STF加速器の前段入射部分として今後利用 される予定です。
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「量子ビーム技術開発」の最後の段階において、大電流電子ビームの発生試験を 行い、40MeVのビームエネルギー、平均電流7.5mAの1ms幅のビームを生成できました。 この電流強度は、ILCの設計値より大きなものです。(ただしILCではフラットな強度 のビームを想定しています。)
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